Tuesday, 24 May 2011

ウィニング勝利の経営 ジャック・ウェルチ

面白かった。

特に間違った予算策定方法についての章は、自分自身がプロジェクトで経験したことだったので、かなり同感してしまった。
間違った予算策定方法として、主に2つのアプローチを紹介している。「交渉による示談アプローチ」「作り笑いアプローチ」
どちらにせよ、問題は、あるべき価値ある議論をせずに上が勝手に予算数値を最終的に決めているという点と、下の人も予算を仮称報告してボーナスをできるだけ増やそうというインセンティブが働いているという点。そこで、彼が提案しているのは、がちがちな予算数値にこだわらないで、昨年の業績を上回るにはどうすればいいのか、競争相手は何をしているのか、競争相手をどう撃退すればいいのか、といった議論に重点を置くこと。このような質問を本社と事業サイドが話し合うことで、両サイドが協力して成長のシナリオを運営計画として描き出し、また市場環境に応じて、その予算の調整を1年に何回か行う。また個人そして事業部に対する報酬は予算の数字とは関連づけないで、前年の業績や強豪相手との業績比較で、決める。こうすることによって、意義ある予算策定ができるというわけ。実際にGEでは、このやり方を構築しているらしい。

もう一点面白かったのは、会社でトップ20%に位置する人材は、仕事と家庭のバランスで不平を言うことは滅多にない、という彼の持論。それは、彼らには、家庭でも職場と同様、頭が良くて、きちんと整理が行き届いているから。一方、平均以下の人は対照的。第一に、彼らは職場だけでなく家庭でも上手に時間をつかうことができない。第二に業績がそこそこのため、昇進の機会が少なく、自信を失っている。第三にトップの人に比べ、給与が安いので、子供の世話をするベビーシッターを雇ったり、トレナーを雇ってエクササイズをするようなお金で解決できる手段がない。まさにその通り。結局、お金で解決することってすごく多い。


リーダーがすること
チームに自信を持たせる
部下をビジョンに浸けさせる
ポジティブなエネルギーと楽天的思考をチームに吹き込む
透明性、率直な態度をもち、信頼を築く
部下に質問をし、部下をプッシュする
リスクをとること、学ぶことを奨励することを、自ら率先して手本を示す
派手にお祝いする



No comments:

Post a Comment