漏水率って知らなかった。水道管の漏水率は、世界の大都市でもかなり高くて深刻な問題らしい。飲料水が家庭や公共施設に供給される前に、水道管から水が漏れて地中に消えてしまうわけで、貴重な水資源が無駄になる。そして、上水道として使われないから、料金収入も入ってこない。
主な大都市の漏水率には驚いた。
バンコク33%
香港26%
ヨハネスブルグ36%
ロンドン26%
イスタンブール25%
メキシコシティ35%
カイロ20%
韓国20-40%
そして日本の平均漏水率は7%で、東京都はわずか3.6%。素晴らしい!
水道管の漏水は、カンカン音鳴らしてチェックするという作業で、地味に丁寧に細かく作業する日本人の得意技らしい。でも、最近は、もうITを駆使して、漏水も機械で判断できるらしいけど。
この前読んだオイルの本で、日本の淡水化技術は素晴らしく、水ビジネスで日本はイケるとあったけど、この本をよく読んでいくと、日本の淡水化技術が素晴らしいのは事実だけど、それは水ビジネスのほーんの小さな一部に過ぎなくて、結局儲かる部分は海外勢に持っていかれているらしい。水ビジネスで強いのは、フランスのヴェオリア社、フランスのGDFスエズ社、イギリスのテムズ・ウォーター。この3社は別名ウォーターバロン(水男爵)と呼ばれている水メジャー。これに追随して、GEやIBMもITを駆使した水ビジネスで頑張っているらしい。
筆者に言わせると、日本が素晴らしい技術を持っているにもかかわらず、存在感が薄いのは、いまだに公営として水道を管理していて、縦割りだから。下水道は国土交通省、上水道は厚生労働省、工業用水は経済産業省、農業用水は農林水産省、環境規制や浄化槽は環境省の管轄で、それぞれの機能が分割・固定化されていて、非効率化や組織の肥大化が横行。それに対し、他の国は、上下水道業は民営企業で行われている。日本は指揮者のいないオーケストラみたいなものなのだと。

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